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【高機能】なぜ現代人は『笠』をかぶらないのか【全天候型】

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みなさんは「笠(かさ)」をかぶったことはありますか?

今日び、笠をかぶっているのは、お遍路さんと農家のお爺さんくらいのもんでしょうか。麦わら帽子をかぶっている人はたまに見かけますが、笠をかぶっている人を日常生活で見かけることはなかなかありません

私も数年前まで笠をかぶったことはありませんでした。 笠をかぶろうと思ったきっかけは、夏場に麦わら帽子をかぶっていると頭が蒸れてしまうことに嫌気が差したことです。

笠を買ってから2年程経ちますが、あらゆるシーンで活躍してくれます。そのたびに「こんな優れたヘッドギアが古来から存在していたのか!」と感動せずにはいられません。今や私にとってオールシーズン手放せない生活必需品です。今回はそんな笠の魅力を紹介していきたいと思います。

夏は通気性と遮光性が◯

笠が麦わら帽子と違う点は、圧倒的な通気性の良さです。

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笠の頭装着部分は輪っかになっています。頭が接するのはこの輪っかだけで、笠と頭の間には空間が生まれます。これによって頭の通気性が保たれ、蒸れを防止します。

私が笠を初めてかぶったときは、まるで頭に輪っかをはめられた孫悟空のような窮屈さを感じましたが、それに慣れると頭の排熱性と清涼感がハンパなくて、もう麦わら帽子のような蒸れ蒸れ帽子には戻れない身体になってしまいました。

ただし笠はそのような利点があるかわりに、あごヒモを結ばないとすぐ風で吹っ飛んでしまうという弱点があります。

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海でも裸で笠をかぶる

直射日光を遮る性能は麦わら帽子と同等です。つばが広いので広範囲に日陰を作ります。どの方角を見ても視界に日が差さないのは思った以上に快適です。

あと、傘と違って両手がフリーになるところもグッドです。笠に雨ガッパを組み合わせれば、雨の日でも安全かつ快適に活動できますね。キャンプや釣りなどのアウトドア活動で大活躍間違いなし

冬は防雪◯、ニット帽と合わせて防寒も◯

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雪国に暮らすものにとって雪ほどウザいものはありません。とくに、吹きつける雪が顔に付着するのが非常にストレスになります。雪が顔にヒット→冷たい&ムズがゆい→体温で溶けた雪がより一層体温を奪う、この一連のコンボが本当に不快なんです。

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笠地蔵という昔話にもあるように、笠は降雪に対しても効果抜群です。

ニット帽やキャップでは横殴りに吹きつける雪を防ぐことができません。しかし笠の場合、つばが全方向に大きく広がっているので横からの雪も8割くらいガードできるのです。

防雪だけでなく、防寒のためには笠はニット帽の上に装着するべきです。そう、笠は装備を複数組み合わせることができるのです。これも他の帽子にはない特徴です。冬はニット帽、夏は手ぬぐいタオルを頭に巻いた上にかぶることができます。

傘を差す人も多いですが、両手をフリーにしたほうが滑りやすい雪道を歩く上で安全だと言えます。まあこれは綺麗事で、結局ポケットに手をつっこんで歩くのですが、傘を差していると持ち手だけめちゃ冷たいので耐えられません。

さらに、つばの先に薄い布をとりつけて、市女笠(いちめがさ)風にカスタマイズすれば、ガード率100%の笠が完成です。つまり笠は秋田美人スタイルが最強ということですね。

高機能な「笠」にもっと着目しよう

ここまで笠の高機能っぷりを紹介してきました。夏でも冬でも使える素晴らしいファッションアイテムだと理解いただけたと思います。寒暖の激しい日本の気候に対応すべく生みだされた文化遺産ですよこれは。

しかしなぜ、そんな笠を誰もかぶっていないのでしょうか。ダサいからでしょうか。いやダサくないですよ。足軽とかるろ剣の鵜堂刃衛とかかっこいいじゃないですか。甚平に合わせるとか良くないですかね。

笠はホームセンターの農作業コーナーや田舎の道の駅などで千円くらいで購入できます。道の駅で販売されている手作り品のほうが頑丈なのでオススメ。麦わら帽子よりも段違いに快適ですよ。一度お試しあれ!